ロヒンギャの青年の証言

 僕の名前はモハメド(Mohamed)、17歳。ミャンマーから来たロヒンギャ(Rohingya)です。

 僕は4か月前にミャンマーを出て、2か月間ボートの中でひどい経験をしました。密輸業者は、毎日のように僕たちを叩きました。彼らはお金が欲しかったのです。ある日、船長の命令で、3隻の船の客が1隻に移されたので、大変窮屈になり、食料も水もなく、ただ海上に浮いているだけでした。そこへインドネシア人の漁師がやってきました。

 僕は英語ができるので、通訳するように頼まれました。「ここはどこですか?」と訊いたところ、漁師たちは「インドネシアだ」と答えました。彼らは僕たちを助けて、食べ物も水も少しくれました。そして、インドネシア海まで引っ張っていってくれました。ところがインドネシア海軍が来て、僕たちの船はマレーシア海へ追い出されてしまいました。すると今度はマレーシア海軍が、もう一度僕たちをインドネシア海上へ引っ張っていって追い出しました。

 しばらくして、乗組員も密輸業者も船を捨て、最悪の状況になりました。水が足りないので、子どもと女性に限って与えられました。バングラデシュの人はミャンマーのロヒンギャよりも数が多くて、僕たちの仲間の数人が海に落ちて、おぼれ死にました。皆叫んでいました。

 インドネシア人漁師の船が20隻、助けにやってきました。港に着いてから、現在いるキャンプに着きました。

 キャンプでの生活は安全で、前よりはいいです。ミャンマーではいつ殺されるのか心配でしたが、ここでは誰も僕を殺そうとしないからです。

 ほとんど毎晩、夜中の1時か2時にドアをノックする人たちがいて、配給品がなくなるので、もっと治安を厳しくしてほしいです。でも今は、食べ物も水も十分にあります。ほとんど毎日、JRSなどのNGOのメンバーが訪ねてきます。

 インドネシアは僕たちをこのキャンプに一年間ほど認めると聞いています。ところが、その後はどうなるのでしょうか。僕も僕の5人の友達も、学校で勉強する夢をもっています。僕らは勉強したいのです。僕らの運命はどうなるのでしょうか。

Rohingya Testimony conducted by Nick Jones - JRS Asia Pacific on 22 July 2015 in Aceh, Indonesia

※イエズス会社会司牧センターでは【ロヒンギャ支援 募金キャンペーン】に取り組んでいます。
 ご協力を、よろしくお願い申し上げます。

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