<タンザニアのキリスト者、ムスリムと交流>
カトリック教会はアフリカ西海岸沖のある島で、イギリス、アイルランドの支援に支えられて諸宗教間の教育活動をとおして生活の改善を援助している。
タンザニアのザンズィバル群島で二番目に大きい島ペンバでの教会および司牧センター建設による教会活動の拡大は、ムスリムが大部分を占める社会に重大な衝撃をもたらすことになろう。
また、島の中心に近い町チャケ・チャケにある司牧センターは、社会全体の支援と、ムスリムの隣人たちとの信仰を分かち合うよい関係づくりを促進するだろう。
<深刻化する失業>
アメリカ合衆国司教協議会の会長、ティモシー・ドラン大司教(ニューヨーク)は、国内の高位聖職者たちに向け、貧困と失業の「スキャンダル」に公衆の注意を喚起するよう促している。
ティモシー・ドラン大司教はこの呼びかけを9月15日付の全司教宛書簡で行い、「我々が牧者、教師、リーダーとして機に乗じて、社会に甚大な貧困と大勢の無職の人々がいるというスキャンダルに、公衆の注意と優先順位の焦点が向けられるよう望みます」と書いている。
大司教はこの書簡が、現在合衆国内の4600万人(15%)の貧困生活を報告する、司教運営委員会からの要請にこたえて書かれたと述べた。ドラン大司教の 書簡では司教たちが引き続き「継続する経済危機において人間的、倫理的、霊的次元が大切にされるよう全力を尽くす」よう求めた。失業者数は「統計上の数値 ではなく、人間としての尊厳において苦しみ、傷を負った人々である」ことを思い起こすよう同司教は述べる。
<イラクの高位聖職者たち、欧州協議会指導者に関心を抱く>
イラクの二人の高位聖職者、エルビルのバシャル・ワルダ大司教とモスルのアミル・ノナ大司教は9月6日(火) に、欧州評議会会長ヘルマン・ヴァン・ロンピュイ氏と会見した際に、イラクには一切信教の自由がないと語った(Aid to the Church in Need報)。
カルデア典礼教会の同大司教たちは、ロンピュイ氏にキリスト者が学校建設の支援を受ける必要性を強調し、教会が運営する教育は社会全体に恩恵をもたらすと話した。
「教育があれば、新しい文化の発展にも信教の自由の発展にも助けとなり、若者たちに新たな視野を開くことだろう」とワルダ大司教は語った
<教皇、失業問題の源に足を運ぶ>
ベネディクト16世は11日(日)、イタリアの港町アンコナで開催された第25回全国聖体大会の閉会にあたって、失業問題の源である同町に足を運び、2つの長文のあいさつの言葉を送り、また説教を行った。
教皇は神が第一にされることが再確立されるよう求めた。なぜなら「人は生きて行くためにパンを必要とし、毎日のパンはもちろんのこと、キリストご自身であるまことのパンを何より必要とする」からである。
<リビア国内で犠牲となっている移住者、治安の不安定を指摘する>
リビアから追放された独裁者への逮捕令状に関して、トリポリのジョバンニ・マルティネッリ名義司教は「本当の平和づくりの努力のしるし」をつかんでいると述べている。
マルティネッリ司教はムアマル・カダフィの去った最初の数日間のリビアを振り返って、「進展は予測しがたい」と話した。1985年以来トリポリの教会を率 いる69歳のフランシスコ会士の同司教は、リビア国内のアフリカ人移住者の窮状を懸念している。彼らへの暴力事件が多々報告されている。
マルティネッリ司教は暴力が一つの事実の証明となっているとして、「確かなことは、これらのエピソードが国内に十分な治安がないことを示しているというこ とである。暫定政府当局はそれでも治安が優先課題だと強調している。この和解の道がどのように進展するか、どうか快方に向かうよう見守ろう」と述べた。
<スーダンでの新たな暴動の犠牲者に、教会が支援を行う 南スーダンに接するブルー・ナイル州は、新たな暴動の場である。>
紛争はダマジンにて9月1日、ハルツームに拠点を置くスーダン軍と、スーダン人民解放運動(北部)に結集した戦士たちとの間で、庁舎への武力攻撃後、勃発した。
双方ともに相手方の攻撃を非難し、首都ハルツームの政府は金曜日、ブルー・ナイル州の非常事態宣言を行った。
ダマジンを含むコスティ司牧地区の名義司教でもあるハルツームのダニエル・アドォク補佐司教は、シンガ教会のための緊急の支援計画を作成した。シンガ教会では退去を余儀なくされた何千人の人々が集まっている。
カイロにあるスーダン人権機構によると、17人が死亡、数万人がダマジンの外で最低限の生活している。
<インドのキリスト者、2008年の暴力事件に関する判決を歓迎する>
オリッサ州のキリスト者たちは、国家人権委員会に対し、キリスト者に対する暴力事件の犠牲者に対する賠償への現状報告書作成を命じる、高等裁判所の判決(8月29日月曜)を歓迎している。
政治家スワミ・ラクサマナナンダ・サラスワティ氏の殺害によって開始した暴動で、少なくとも25000人が命の安全を求めて2008年8月23日に避難し た。大司教区社会奉仕センター所長マノジ・クマル・ナヤク神父は、教会が政府に暴力事件で破壊された財産について何回も嘆願を行っているが、未だ何も弁償 を受けていない。
<ベトナム人若者15人逮捕、両親が祈りを乞う>
ベトナム当局は7月と8月に15人のカトリックの若者を逮捕し、うち6人はハノイに拘留され、残りの9人は消息不明である。
家族たちは子どもたちが全く無罪であって、共通善を促進する社会活動への関与のせいで罰されるべきではないと語る。
ベトナムの人権委員会によると、少なくとも258人の政治犯と思想犯が刑務所にいるとのこと。
信教の自由に関する米国務省2010年報告書では、ベトナムのこの人権問題に関して「由々しき問題」と言及している。
<スリランカ>
イタリア・イエズス会NGOのMagisとイタリア司教協議会は、南スリランカのガレにあるイエズス会社会センターによって行われている、計800人を越 える寡婦とその家族への支援計画に資金投入をしている。この人々は生計を立て、子どもを学校に通わせることが極めて不可能な状態にある。この支援は財政的 にだけでなく、自助グループや、母親たちのための仏教伝統による瞑想法指導を通して、心理・精神的にも行われている。
出典: Zenit <www.zenit.org> ( 2011年9月)
まとめ: アルン デソーザ(イエズス会神学生)
村山 兵衛(イエズス会神学生)